ももから生まれたももたろうがある日唐突に「おら、鬼が島へ鬼退治に行く」といって、いぬ・さる・きじを連れて突然鬼が島を襲撃し、宝物を船に積んで帰っていくお話です。みなさん知ってますよね?
それはさておき。
日本のことと言うと「ももたろう」のようなお話だけでなく、いろいろな文化があるわけですが、最近すごいなぁと思うのが「出汁(だし)」です。
辰巳芳子さんという料理研究家がおられるのですが、この人の本とレシピを買ってから休日の午後に台所に立つことが増えました。
にぼしと昆布としいたけの出汁をとってけんちん汁はこの時期沁みるような味がします。
先日、妻が「ためしてガッテン」で昆布出汁をやっていたということで、ガッテンのWebをみながら昆布をあぶって出汁をとってみると少しいつもと違う味わいが。
http://www9.nhk.or.jp/gatten/recipes/R20111012_01.html
(ガッテン流 幻の昆布の作り方)
この出汁の味わいって、自分で出汁を作るようになって初めて知った(というか感じた)ことなんですが、微量の成分が織り成しているような繊細で複雑な味なんですよね。それでいて確かに「うまい」と感じるわけで、出汁のない汁物なんておいしくない(注:Iyokiyehaは新婚旅行のニュージーランドの朝食でひどい目にあいました)と思えてしまう代物。味付けのベースになっているようでいて自己主張しないのに確かな味わいがあるという、言葉では言い表しきれないものが確かに存在しているようです。
出汁のことを科学の目で見ている人もたくさんおられるのでしょうけれども、古きよき文化は忘れ去るのではなく、次の時代への飛躍の土台になるもの。豊かな食文化の一つといえる出汁のことをもっとよく知りたいと思う。