データの見方を気をつけなきゃいけないなと思うのは、金額ベースの厚生年金保険料滞納率は2%とされていることに関して、これは社会保険庁が繰り返し公表してきた事実とのことですが、事業所ベースのデータがここに掲載されていました。
それによると、
1.従業員規模別の厚生年金適用状況を見ると、
事業所規模 事業所数 被保険者数
・5人未満 54% 5%
・5~9人 20% 7%
・10~19人 12% 8%
・20~99人 11% 22%
・100~299人 2% 16%
・300人以上 1% 42%
というデータがあり、厚生年金適用事業所の半数以上は「5人未満」規模の事業所が占めており、一方で被保険者数の4割強は「300人以上規模」の事業所に勤務する人が占めている。
2.従業員規模別に見た厚生年金保険料滞納事業所の分布を見ると、
事業所規模 滞納事業所の率
・全喪 17.8%
・5人未満 58.2%
・5~19人 19.3%
・20~49人 3.4%
・50人以上 1.4%
※全喪事業所とは
(Web:社会保険庁)
3.滞納率は事業所ベースでみると9.2%になるとのこと。
いろいろな点で学ばされるデータと論でした。
参考まで。
■引用
高山憲之「事業所ベースで9.2%に上る厚生年金保険料の滞納率」『週刊ダイヤモンド 2010年6月5日号』ダイヤモンド社、2010年、22ページ。
■引用
高山憲之「事業所ベースで9.2%に上る厚生年金保険料の滞納率」『週刊ダイヤモンド 2010年6月5日号』ダイヤモンド社、2010年、22ページ。